Archの映画レビュー【Diner ダイナー編】


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題名:Diner ダイナー
原作:平山夢明『ダイナー』
公開:2019年
監督:蜷川実花
出演:藤原竜也
   玉城ティナ
キャッチコピー:
ようこそ 殺し屋専用の食堂ダイナーへ。
美味いメシを食うか? それとも死ぬか?

 

 

<ストーリー>
※映画版はストーリーがないので原作版を掲載してます

金に困ったごく普通の女性オオバカナコは、大金を得るために高額の仕事を安易な気持ちで引き受けてしまう…
しかし、その仕事が原因で死の淵に立たされる。
どうやら手を出してはいけない組織の金に手を出す片棒を担がされたようだ。
一緒に仕事をしていた人が目の前で死んでいくなか、とうとう自分の番が巡ってきて、カナコは必死の命乞いを始める。
『料理が出来ます!』
その言葉を聞いたある人物がカナコを雇うと言い、その場から連れ去られる

次に目覚めると、細部にも拘りが見て取れる『食堂(ダイナー)』と思われる場所にいた。
そこに、一人の男性が…
男の名は『ボンベロ』
この食堂のシェフであり、元一流の殺し屋。
今は、殺し屋稼業を辞め、殺し屋達に料理を振る舞う…そう、ここは殺し屋のための食堂『キャンティーン』なのだ…

カナコの非日常的な生活が始まる


<感想>
…(´Д`)ハァ…
時間が勿体無いと感じたのは、ミラーズ(キーファー・サザーランド主演)以来ですね。

原作とコミックスはとても面白いのに…実写版になると、まともに作れないの?ってくらい改変やらがあり、観れたものじゃなくなるのは…なぜ?
そりゃ、製作サイドでも、スポンサーとの兼ね合いがあるから、自由に創れないのは重々承知してますよ。
でも…原作無視は辞めようよ。
出来るだけ原作設定を変えないようにして、かつ、切るしかない部分については、前後との矛盾や綻びにならないように脚本書いてもらいたいです。
原作があるんだから、最悪、作者や出版社とかと協議して、脚本書いてもいいのでは?


では、感想…美術面から書きますね。

まず…キャンティーンのコレジャナイ感がすごいな…
うん、美術さんの努力はすごいんだけど…その…どこぞのオシャレなバー的な内装、ライト、全てがコレジャナイ感満載ですよ…
そこに、さもコスプレカフェで店員が着てそうな、パステルカラーのメイド服着た玉城ティナさん登場って…
もうね…金のかかったAVの冒頭シーン(皆さんがスキップするところ)でも見せられてるかのような恥ずかしさがこみ上げてきますよ(笑)

…本当、劇場で観なくて良かった…

ただ、美術スタッフさんの技術力は賞賛できるのも事実。
たぶん、ダイナーとかじゃなくて、もっと別の(完全オリジナル脚本とかの)作品とかでなら、マッチするんだと思います。

…(´Д`)ハァ…
では、キャストについてですが、あまりミスキャスト感はなく、そこそこの違和感や不満がありますが、ある意味『納得』する布陣でしたね。
主演の藤原竜也さんは…恩師である蜷川幸雄さんの娘さんだから、仕方なく受けたんだと勝手に解釈しています。おそらく、もう二度と組んで仕事はしないと思います。
もう一人の主演である玉城ティナさんに至っては、ちょい役で出てた『ウレロ☆未体験少女』の時よりは、はるかに演技力がついてると感じたので…まぁ…なんとか見れるかなと…(貞子vs伽椰子?ナニソレ?)

あと…演出がね…
冒頭の、オオバカナコの独白シーンみたいなの…
まぁ、悪くはない。寧ろ、評価は高い。
前情報なしでスタートする人もいるから、こういう計らいは高評価〜
仄暗い…というか、暗めの場所に、一人佇むカナコ。そして、自分の生い立ちや思考について語る…
うん、なんとなくオオバカナコって人物像が掴めそうだぞ…
その、あれだ、周りに気を取られないで、独白に耳を傾ける事が出来ればだけど…

すいません…蜷川実花さん…カナコの前後でフラフラ揺れてるサラリーマン達は何?何をイメージさせたいの?全く意図が分からないから『あ、サラリーマンが出来の悪いダンス踊ってる』としか認識出来ない。

あと…キッドを出すなら、変な合成とかにしないで、子役使いなよ…なぜ、本郷奏多くん?造りがヒドいから違和感の塊よ。まるでマスク2…ゲフンゲフン…

あと、大乱闘スマッシュブラザーズじゃないんだからさ〜
とりあえず『殺し屋いっぱい出せば、画面が賑やかでど派手になるよね〜』っていう、高校生のドリンクバー全部混ぜが最強ムーブみたいなノリはなんなの?
ほとんど印象に残らないよ…
金の使い方…間違えてますよ〜


まぁ、総合的に見れば…観れなくもないけど、金出して観る気にはならないし、地上波でやってても観る事はない。

たぶん、監督である蜷川実花さんの感性と私の感性の歯車は、噛み合わないのだと確信‼

 

Archのオヌヌメ漫画【なれの果ての僕ら】編


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作品名:なれの果ての僕ら

作者:内海八重

連載誌:週刊少年マガジン→マガジンポケット

連載開始:2020年〜連載中

 

<ストーリー>

52時間…ヒトのすべてを暴くには、十分すぎる時間だった…

 

四ノ塚小学校旧校舎で発生した立てこもり事件は、機動隊の突入により解決された。

事件の首謀者は、この小学校の卒業生であった夢崎みきお(16)

彼は、8月19日に同窓会と称し、クラスメイトを呼び集め、そのまま監禁。

その直後、1名が硫酸による化学熱傷と呼吸困難により死亡。さらに毒物による中毒死で2名の犠牲者が出てしまう。

2日目、仲間同士で殺し合いが始まったようで、1名が頭部破損。他2名が内臓破裂で死亡。

そして…夢崎みきおも死亡した…

しかし、事件は終わらず、2日目の夜、全裸で抱き合ったまま投身自殺で2名。

3日目には、激しい争いが起きたようで、さらに2名が命を落としてしまった。

 

遡る事、2週間

主人公 ネズは、同窓会の招待を受け、小学校旧校舎へ脚を進める。

高校生となり、皆、それぞれ成長をしている事を実感しながら談笑をしていると…

教室の隅にあるロッカーから、同窓会の主催者であるみきおが現れる。

これでクラスメイト全員が揃ったかと思ったが…1人だけいない…谷口が来ていない。

皆が話しだすと、みきおが『谷口君はこの教室にいるよ』という。

みきおがあからさまに怪しい段ボール箱を指差し『ほら、あそこ』と言う。

隠れてる事をバラすなんてヒドいといいながら、タカポンが段ボールを開けると…

 

そこにはバラバラになった谷口が…

みきおが、自分が殺したと話し出す。

どうやら谷口は、今回の同窓会開催に反対していたようで、さらには妨害をしようとしたため、殺したのだと…

恐怖から皆が外に出ようと教室から出て、階段を降りると、踊り場に到達した時、謎の煙がタカポンにかかる。

悲鳴をあげるタカポンの皮膚は爛れ、苦しみながら引き返してくる。

しかし、みきおを蹴り落とされ、そのまま動かなくなる…

 

この同窓会が開かれた理由は『人は極限状態でどこまで耐えられるか』を実験してみたくなったと、ただそれだけのために、仲が良かった小学校のクラスメイトが集められたのだと…

みきおを取り押さえようにも、彼の手には拳銃があり、命を落とすような罠があるかもしれないため、手を出すことができない…

 

そんな中、みきおから実験内容が告げられる…

 

<感想>

物語冒頭で事件の概要や、犠牲者数など、ネタバレ的な事が告げられますが…それでも読んでしまいたくなるほど、引き込まれる『何か』がある作品です。

犠牲者が出るとは書いてありますが、あくまで『犠牲者』って書かれてるだけで、『誰』が『いつ』死ぬかは伏せられています。

唯一、死ぬ事が判明しているのは『夢崎みきお』だけ。

それ以外の人物達がどうなるかは、読まないと分かりません。

実験の内容についても、しっかり説明があり、助かる道が示されている…が、自分可愛さで保身に走ったり、他人を傷付けたり、『人間の弱さ』を浮き彫りにする描写が多くあります。

このマンガは、ただ読むだけではなく、少し考えさせられる深いテーマが盛り込まれている…そんな作品です。

 

週刊誌からアプリに移ってしまいましたが、現在も連載中です。なんなら、アプリで最初の数話は無料で、続きは1日1話って感じで読めるので、最新話にすぐ追いつけます。

 

現在、物語は2日目の夜〜3日目を迎える、まさに最終章突入のタイミングなので、気になる人は是非読んでもらいたい。

あと、内海八重先生の前作『骨が腐るまで』も中々なサスペンスドラマなので、そちらもオススメです。

Archのオヌヌメゲーム【テイルズオブファンタジア編】


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題名:テイルズ オブ ファンタジア
   TALES OF PHANTASIA
公式ジャンル名:伝説のRPGGBAPSP移植版から導入
発売日:1995年12月15日(SFC)
    1998年12月23日(PS)
   2003年8月1日(GBA)
    2006年9月7日(PSP)
   2010年8月5日(PSP)※クロスエディション
    2013年9月24日(iOS)


<ストーリー>
トーティス村に住む17歳の少年クレスは、幼馴染のチェスターと村の近くの森に狩りに出かける。
猪を追いかけ、森の奥まで行くと、そこには枯れ果てた大木があった。すると光が集まりだし、謎の女性が現れ『木を…汚さないで…』といい、クレスは、葉が生い茂った大木の幻を見る。
その後、チェスターと猪を狩り終わると、村の方から半鐘の音が聴こえてくる…村で何かあったんだと、急ぎ村へ戻る2人。
…しかし、村は何者かに襲われ、建物は破壊され、村人は殺害されていた…そこにはクレスの両親と、チェスターの幼い妹の姿もあった。
クレスは、15歳の誕生日に父から貰ったペンダントを狙った何者かに村が襲われた事を知る…
そして、村人を弔ってあげたいと言うチェスターと別れ、一人、叔父がいるユークリッドへ旅立つ。
なんとかユークリッドにいる叔父夫婦に匿ってもらうが、ペンダントを狙う何者かに脅された叔父夫婦はクレスの身柄を引き渡してしまう。
ペンダントを奪われ、地下牢に閉じ込められたクレスだが、隣の牢屋にいる女性の助けを得て牢屋からに成功する。お礼を言おうと女性の元に行くが…彼女はすでに…
そんな彼女の頼みであった、同じく牢屋に捕らえられている彼女の娘、ミントを連れ、地下牢から脱出するが、クレスは毒を受け、歩くことが出来なくなってしまう。
追っ手と思われる馬の足音が聴こえ、クレスを抱え、逃げるミント…

実は追っ手は敵ではなく、チェスターと襲撃された村を訪れていたモリスンと言う男性であった。彼は、クレスとミントの親と旧知の仲であり、ペンダントを奪われた事を知り、一人で地下墓地へと向かうのであった。

こっそり付いて行った三人は、そこで封印された『魔王ダオス』の復活の儀式を目撃する。クレスのペンダントは、封印を解くのに必要だったため狙われていたのだ。
そして、復活したダオスはその場にいる人を次々と葬り、クレス達もピンチに陥る。
モリスンがある法術を使い、三人を逃がそうとするが、ダオスの攻撃が迫る。そんな時、チェスターが飛び出し、ダオスの邪魔をしたことで、法術は成功。チェスターとモリスンを残し、クレスとミントは、見慣れない場所へと転位されてしまう。

そこは…


<ゲームシステム>
戦闘面
リニアモーションバトルシステム(LMBS)
※移植後はプログレッシブリニアモーションバトルシステム(P-LMBS)にパワーアップ


<概要>
当時としては革新的な『主題歌とキャラクターボイスが楽しめるゲーム』として登場するも、他タイトルに押され、頭角を表すことが出来なかった作品。
その後、次世代ゲーム機であるPSやSSの登場により、次作であるテイルズオブデスティニーが発売される。
デスティニーの売上が好調であったため、システム面や、ストーリーの追加、パーティーキャラの追加など、あらゆる面を強化し、満を持してPSに移植される事に。

これが伝説の始まりでした。

PSへの移植により、今ではシリーズに欠かせない『スキット』『料理』が搭載されることに。
他にも、プログレッシブリニアモーションバトルになった事で、一部の技や術の効果やエフェクトの変更もあり、より遊び易くなりました。
例えば、シリーズではお馴染みとなっている敵キャラをふっ飛ばす『獅子戦吼』も、SFC版では、敵キャラを画面端まで『押して行く』だけの技でしたw
他にも、時間停止が起きていた上級晶術発動時や一部の技発動時にも動けるようになったのが、地味に嬉しかったですね。

今までのRPGにはない、アクション性の高い戦闘。キャラの特技を使い込むことで、奥義が発生する※奥義書が必要な場合あり
などなど、挙げたらキリがないくらい、後の作品への影響を残した作品でした。


【以降、若干ネタバレあり】

 

 

ストーリーもかなり秀逸な仕上がりになっていて、それまでのRPGは基本的には勧善懲悪な感じで、常に主人公サイドが『正義』相手側が『悪』となっていましたが…
最終決戦で明かされるダオスの目的を知った時、とても考えさせられました。
それを知ってからソフト起動時の『この世に悪があるとすれば…それは人の心だ…』の意味が分かり、ゾワッとしまのを覚えてます。

他にも、終盤で再加入する仲間のレベルが、他のメンバーの足元にも及んでないと分かった時の絶望感がすごかったw
まぁ、ちゃんと救済措置はあったんですけどね〜


正直、今の時代からすれば、画質やシステム、すべてが『時代遅れ』と言われてしまうとは思いますが…発売から25年も経ってるんですよ?仕方ないでしょ。
それでも、当時プレイした人からすれば、青春時代を飾った『色褪せない作品』なんだと思います。
今からだってプレイできます!中古でも探せば見つかるし、YouTubeとかにプレイ動画や実況動画あります。
観るだけでもいいから、是非、触れてもらいたい作品です!!

 

Archのオススメ漫画【彼氏彼女の事情】


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題名:彼氏彼女の事情

掲載誌:LaLa

連載期間:1996年6月〜2005年4月

話数(巻数):103話(21巻)

※画像はアニメ版

 

<ストーリー>

宮沢雪野は成績優秀・スポーツ万能・容姿端麗な優等生。クラスメイトからの人気もあり、教師からの信頼も厚い。

幼少期から常に注目されてきた雪野は、『周りから憧れる存在』であることに、とても満足していた。

高校生になった雪野には、1つだけ気に入らないことがあった。それは同じクラスにもう一人、優等生がいること。

彼の名は有馬総一郎。

彼は入試で1番の成績を納め、学年総代として新入生挨拶をした男である。

案の定、クラスメイトの注目は彼に注がれ、雪野は悶々とした日々を過ごしていた…

というのも、雪野は『人から注目も浴びたい』と言う虚栄心から、血の滲む努力をし優等生を演じていたのだ。

周りからの羨望の眼差しを取り戻すべく、打倒有馬総一郎を胸に努力を重ね、1学期中間試験で学年1位となった雪野は、有馬の悔しがる顔が見れると喜ぶが、彼からは『宮沢さんはすごいや』と言われただけだった。

有馬は最初から成績や周りを気にしておらず、自分だけが固執していたことに恥ずかしさを感じた雪野。

見栄を張るために、自分を良く見せようとすることに憂鬱さを感じた雪野だが、ある日、有馬から告白をされる。

しかし、本性(見栄王)がバレるのを恐れ、断ってしまう。

 

とある休日、出かける妹達を見送り、ジャージ姿でダラダラしていたところ、チャイムが鳴る。

妹達が傘を忘れたのだと思い、玄関のドアを開け、飛び蹴りを喰らわせる。

 

…しかし、そこに立っていたのは有馬総一郎だった…

よりによって、1番知られたくない相手に自分の秘密を知られてしまった…

 

<感想>

基本的には、雪野と有馬を軸に展開する話なんですが…

高校生に限ったことではないですが、人に知られたくない秘密ってのは、誰にでもあり、それに向き合う事、乗り越える事、そういう事が大事なんだよってのを、2人をはじめ、登場人物達視点で描かれていきます。

だから、彼氏彼女の『事情』なのかなって。

親と反りが合わない、親から溺愛され自分の価値を誤認してしまう、親の愛情が自分以外に向く孤独、いろんな話が出てきます。

とある人物の生い立ちの話とか、かなり暗いドロドロな内容とかも出てきますが、ハマればイッキ読みしたくなる作品です。

 

あと、それぞれのキャラが際立っていて、必ずお気に入りが見つかると思います。

途中で、スクールカースト的な『人気があるヤツを無視する』とか、学生時にありがちな展開とか、文化祭や修学旅行とか、学園モノならではの話も出てきます。

個人的には、文化祭で行われるとある演劇が、とても考させられる内容なので好きです。

この作品は、自分紹介とか概要を話してしまうと、ほとんどネタバレとなるので、読んでもらうのがいいのかなって思います。

 

21巻もあんでしょ?時間ないし、中古とかでも探すの面倒だなって人…

 

【朗報】アニメ化してまっせ‼1998年

 

しかも、庵野秀明さんが監督してるんです!!

随所にエヴァのパロディや、オマージュも入っているので、こちらのほうが見やすいかと。

アニメなのに、エンディングは実写だったり、庵野監督が出てきたり、第四使徒シャムシェル戦みたいなのがあったり、雪野が暴走したり、黒バックに白文字とか…ほぼエヴァ!って演出があります。さらに音楽も、今ではエヴァに使われている音楽の元祖がここで聴けたりもします。

製作がGAINAXエヴァが終わってすぐだったから、引きずってたのかな…

 

…しかし、打ち切り&中途半端で終わっている(最後にはアニメオリジナルストーリーがあって、それがまたカオス)ので、見るにはそれなりの覚悟が必要なので悪しからず。

 

 

 

Archの映画レビュー【スターウォーズ 帝国の逆襲】

題名:スターウォーズ 帝国の逆襲
公開:1980年


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<オープニングクロール>
反乱軍にとって試練の時だった。デス・スターを破壊されながらも帝国軍は反乱軍を追い詰め秘密基地からの撤退を余儀なくさせた。
恐るべき帝国宇宙艦隊の追撃から逃れたルーク・スカイウォーカー率いる自由の戦士たちは辺境の氷の惑星ホスに新たな秘密基地を建設した。
若きスカイウォーカーを捜すことに執念を燃やすダース・ベイダーは無数の探査ドロイドを銀河全域にくまなく放ったのだった....


<ストーリー>
前作ラストから3年。デス・スターを反乱軍に破壊された帝国軍は、反撃を開始し、反乱軍は銀河中に散り、ルーク、ハン・ソロ、レイアは惑星ホスに身を隠していた…
しかし、帝国軍の追跡の手は緩まず、調査ドロイドを銀河中に送り、反乱軍を執拗に探していた…

惑星ホスにも隕石に擬態したドロイドが1台落ちてくる。
その調査に向かったルーク、ワンパと呼ばれる雪男のような怪物に襲われ、気を失ってしまう。
基地では、ハン・ソロが借金返済の目処がたったため、反乱軍から抜けようとしていた。レイアが説得するも、失敗してしまう。そんな時、調査に出たルークが戻らない事に気づいたハン・ソロは、ルークの捜索に向かう。
ワンパの巣で目覚めたルークは、フォースとライトセーバーを使い、自力で脱出するも、猛吹雪の中、力尽きそうになる。
そんな時、オビ=ワンの幽霊が現れ、『惑星ダゴバへ行き、そこでジェダイマスターであるヨーダからフォースの使い方を学ぶのだ』と言われる。朦朧とした意識のなか、消えゆくオビ=ワンの向こうからハン・ソロが現れ、ルークは基地へと帰還する。

帝国軍に惑星ホスに隠れていることがバレてしまい、反乱軍は撤退することに。
帝国軍は地上兵器AT-ATを投入し、激しい戦闘が始まる。物資輸送船が脱出する時間を稼ぐため、スピーダーなどを使い応戦するが、シールド発生装置を破壊され、窮地に。
ルークの活躍により、ハン・ソロはレイアと共にミレニアム・ファルコン号で、その他の反乱軍も脱出することに成功。ルークもX−ウィングで脱出するも、R2-D2と共に、惑星ダゴバへ向かうため、ハン・ソロ達と離れることに。

ハン・ソロ達は、執拗な帝国軍の追跡を躱しながら、逃走を続ける。業を煮やしたダース・ベイダーは、ボバ・フェットを始めとする賞金稼ぎ達を呼び寄せ、ミレニアム・ファルコン捜索を行わせる。

一方、ルークは惑星ダゴバへ着くが、不時着してしまう。
ダゴバは、鬱蒼とした木々と沼があるだけの、到底、人が住んでいる様子のない惑星だった…
そんな中、小柄な老人と出会う。老人はワガママ放題でルークを困らせる。
老人の家に招かれたルーク。そこでも、先を急ぐと言うルークに、自身の正体を明かす。
彼こそが、オビ=ワンから教えられたジェダイマスター ヨーダだったのだ。しかし、彼はルークに修行をつけることを渋る。霊体のオビ=ワンに説得され、修行を開始することに…そして、そこで自身のフォースの暗黒面と向き合うことに…


 <感想>
もうね…ただただすごいとしか言えません。
SF映画の金字塔ですよ。40年も前に作られた作品ですが、撮影のアイディアとかが素晴らしい。
例えば、惑星ホスで、ルークがワンパの巣で逆さ吊りで捕まっているのを、ライトセーバーを使い脱出するシーン。
地面の雪溜まりに刺さってるライトセーバーをフォースで引き寄せるシーンがありますが、これ、ライトセーバーを放り投げたのを逆再生にして、手元に引き寄せられたように見せてます。
あと、撮影当時、ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルが交通事故で、顔に整形手術が必要なほどのケガをしたんですが、それをワンパにやられたとするシーンを追加してたりもしてます。

※以下ネタバレあり※

 


ルークはダース・ベイダーの戦闘で右腕を切り落とされ、衝撃の事実を知らされるって、本作の1番の山場なんですが……
ここ、ベイダーの声は後で収録することになっていて、台本通りのセリフと演技をしていたのですが…台本ではベイダーが『お前の父を殺したのはオビ=ワン・ケノービだ』となっていたそうです。この台詞のあと、ルークが狼狽するんですが、他の役者さんとかは「オビ=ワンが殺したってので、こんなに取り乱すものかな〜」マーク・ハミルの演技が過剰過ぎでは?とか思っていたそうです。
完成後の試写で『私がお前の父だ』と台本と違うものに替わっていて、キャストやスタッフはかなり驚いたんだとか。
このシーン、マーク・ハミルと監督、そしてベイダーの声を担当していた役者以外にはベイダー=アナキンっていうのは伏せおり、違う台本まで用意して撮影に臨んだらしいです…

おかげで、衝撃の事実を知らされた観客はマーク・ハミルの迫真の演技に圧倒され、物語に引き込まれ、続編への期待を胸に劇場を後にすることが出来たんですね…
私は産まれて無かったので、公開当時の劇場の雰囲気は知りませんが…

 

Archの映画レビュー【サマータイムマシン・ブルース】

題名:サマータイムマシン・ブルース
公開:2005年


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 <ストーリー>
四国の地方大学の一角で野球に興じる「SF研究会」の学生達。その姿を写真に収めているカメラクラブの女子学生。
彼らは部室を共有しており、夏休み期間にも関わらず、部室に通いつめていた。
野球で汗をかいたため、近所の銭湯で汗を流し、ちょっとした用事があると部室に戻る部員から離れ、遅れて戻ってきた甲本。そんな彼に部員たちは『約束の罰ゲーム、裸踊りを見せてもらうか〜』と部室の一角にある暗室にいたカメラクラブの女子2人を連れてきて、盛り上がっていた。
『約束…?』そんなものをした覚えがなく、困惑する甲本。そんな中、盛り上がっていた部員同士がぶつかり、まるでドミノ倒しのように連鎖していき、新見が持っていたペットボトルのコーラが机に落ち、クーラーのリモコンに大量にかかって、壊れてしまう。
リモコンはこれひとつしかなく、クーラー本体に操作ボタンはない…急ぎSF研顧問のホセにリモコンの修理を依頼することに…

翌日…
茹だる猛暑の中、クーラーが動かないことへの苛立ちを口にする面々。カメラクラブの2人は、暗室で昨日撮った写真を現像していると、おかしなものが写り込んでいることに気づく…
そんな中、SF研の部室に見慣れる機械が置いてあることに気づくメンバー。見るからに「タイムマシン感」が強いソレを見て、先程部室前で挙動不審な男がいたのを思い出す。
『SF研だからタイムマシン!!』とその男が仕掛けたつまらないギャグだと一蹴するも、ノリで『曽我…乗って』と無理やり曽我を座らせてみる。これで君もタイムトラベラーだとか、Tシャツに「PILOT」と書かれているのイジったりしていたが、曽我がレバーを倒した瞬間、曽我とタイムマシンは皆の前から消えてしまう…
部室中をくまなく探すが、曽我はいない…
すると曽我とタイムマシンが現れる。が、曽我はかなり混乱しているようで『今はいつですか?』と不思議な質問をしてくる。曽我は『昨日は今日で、今日が昨日に』と意味不明なことを呟いき、『野球…グラウンドで皆が野球してた』と言う。それは昨日の事であり、今日は野球はしていない。
するとカメラクラブの伊藤が、先程現像した写真を皆に見せる。そこにはグラウンドで躍動感なく野球をしているメンバー…を部室の隅から覗いている曽我の姿が!!曽我は野球をしている自分を見ていることになる。
『これ…本物のタイムマシン!?』皆で興奮している時、気に入ったものを盗んで部室に飾るのが好きな石松が気づく
『昨日に行って壊れる前のリモコンを盗ってくる』そうすれば、クーラーが動かせると。
新見、小泉、石松の3人がタイムマシンに乗り込み、ミッションを遂行することに。
か、実際に過去に行ってみると、ミッションそっちのけで『昨日』の世界を楽しみだしたのだ…
『今日』に残ったメンバーの前に、挙動不審の男、田村が現れる。
田村が言うには、2030年からやって来た未来人なのだと。
2030年にはタイムマシンが作られている事に興奮するメンバーだが、田村は『このタイムマシン…SF研の部室にあったのをノリで使ったら過去に来た』と、まるで自分達と同じ事をしているのだった。
過去を探索した田村がタイムマシンを使い、未来に帰りたいというが、自分達の仲間が『過去』に行っていると伝えると『…怖いもの知らずですね』と言われてしまう。
すると、タイムマシンが帰ってきた…が、誰も乗っておらず『楽しいからキミらも来い』と手紙が貼り付けてあった。
甲本達は田村を連れ、近所を散策しに行く。
田村は未来人のくせに、なぜか旧式のカメラを使い、それで『過去』の風景を収めていた。
田村の母は、大学近くにある未来にはなくなっている名画座に通っていたのだという。そして田村は、昔の母に会おうと考えるが、甲本は『会ったら産む気がなくなるかも』と思いとどまらせる。
ここでカメラクラブの柴田がある疑問を持つ…
『3人が過去からリモコンを持ってきたら、おかしなことにならない?』というものだ。
そこに、SFのことを話していると勘違いした名画座館長と談議していると、ホセが現れ、『そんな事、不可能だ!!』と一喝する。ポンコツだと思われていたホセは、もともと相対性理論を専攻していたのだ。
大学の講義堂で、相対性理論について皆に説明する。
そして『もし、仮にそんなことが起きたらどうなるんですか?』と質問すると…
ホセは、黒板に書かれた物全てを消し『宇宙全てが消える』と言ったのだった…

自分達の『クーラーを動かしたい』という能天気な行動が、全てを消滅させることを知らされたSF研とカメラクラブの面々は、急ぎ部室に戻り、『昨日』に行った3人を止めることに……


 <感想>
今やテレビや映画に出まくりの俳優さんが多数出演している作品。
瑛太(現:永山瑛太)、上野樹里真木よう子佐々木蔵之介ムロツヨシ(本作でスクリーンデビュー)が、どうでもいい事にタイムマシンを使い、小さなトラブルを起こし、それをキッカケに宇宙消滅の危機に瀕し、右往左往するお話。

予め伝えておきます…この映画は2回観てください。1回目でストーリーを頭にいれ、2回目はそれを踏まえた上で、いろんなところに目を向けて鑑賞してください‼
『おぉ〜こんなん写ってんのか〜』とか『あ!ここでこんなんなってんだ〜』とか、ニヤリとしながら観ることが出来ます※私は劇場で2回、DVDでも6回観てますw
あと、劇中、「神様」と思われる人物が要所要所で出てきます。ぜひ探してみてください。

タイムパラドックスとかを扱う映画は沢山ありますが『ちょっと理解できなくて苦手』とか『どこがどうなってるかわからないから諦めてる』とかいう人がいたら、まず、取っ付きやすいこの作品を薦めてください。
途中と最後に、わざわざ図解で事の顛末を書いて説明するシーンがあります。すごく分かりやすいです。
個人的には、お笑い芸人ホームチームの与座さんが、宇宙消滅そっちのけで自分のシャンプー(ヴィダルサスーン)を探していることや、状況を飲み込めず置いてけぼりを食らってるシーンとかが好きです。
あと、ハリキリスタジアムw
オチは、意外とワチャワチャせず、しっかりまとまり、今回の騒動に対しての総括のような言葉があり、しっかり締められていて、かなり良かったです。
エンドロールも、オシャレな演出で最後まで楽しめます。

この作品、原案はヨーロッパ企画の演劇なんですが、演劇っていうこともあり、大きなタイムマシンをセットで用意できなかったため、ビート板に色々くっつけたものを『タイムマシン』として使っていたり、かなりシュールな部分もありますが、面白いです。映画にも、ヨーロッパ企画の役者さんが出ていたりもします。最近になって、続編として『サマータイムマシン・ワンスモア』が作られて、上演されたようです。残念ながら、機会がなく鑑賞出来ませんでしたが、DVDとBlu-Rayが販売されているので、いつか観たいと思います。

Archの映画レビュー【スターウォーズ 新たなる希望】

題名:スターウォーズ 新たなる希望
公開:1977年


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<オープニングスクロール>
時は内乱のさなか。凶悪な銀河帝国の支配に反乱軍は秘密基地から奇襲を仕掛け帝国に対し初めて勝利を収めた。
その戦闘の合間に反乱軍のスパイは帝国軍の究極兵器の設計図を盗み出すことに成功。それは”デス・スター”と呼ばれ惑星をも粉々にするパワーを持つ宇宙要塞基地だった。
凶悪な帝国軍に追われながらレイア姫は盗み出した設計図を手に故郷へと急いだ。人類を救い銀河に自由を取り戻すために....

<ストーリー>
反乱軍指導者であるレイア・オーガナは帝国軍が建造している宇宙要塞デス・スターの設計図を手に、故郷である惑星オルデランに向かっていたが、帝国軍に拿捕されてしまう。父の古い友人であるオビ=ワン・ケノービに助けを求めるメッセージと設計図を、ドロイドのR2-D2に持たせ、執事ドロイドのC-3POと共に脱出させるのだった。

二体のドロイドは、惑星タトゥイーンに辿り着くが、原住民のジャワ族に捕まり、売り物にされてしまう。そんな二体を買い取ったのが、オーウェン・ラース夫妻と甥のルーク・スカイウォーカーであった。
ルークがR2-D2を修理していると、レイアが残したメッセージが流れる。その夜、R2-D2はオビ=ワンを探すため、家を抜けだすのだった。
ルークはR2-D2を追いかけるが、タスケンレイダーに襲撃される。そこへ助けに現れたのは、近所に住むベン・ケノービだった。
ベンこそが、オビ=ワン・ケノービであり、ジェダイと呼ばれる守護者であり、ルークの父も同じくジェダイであったという。ベンはレイアからの依頼を受け、オルデランを目指す。その旅にルークも誘われるが、叔父が許さないと諦める。しかし、家に帰ると叔父夫婦は殺され、家は焼き払われていた。ドロイドを探すと帝国軍の仕業であった。
こうしてルークは、ベンと共にわオルデランを目指すことになった。


 <感想>
今ではみんなが知ってるSF映画の金字塔
でも、製作は低予算だったし、撮影中の評判はとても悪かった。全米公開時はわずか50館であったが、爆発的なヒットを巻き起こすことに

日本での公開当時、サブタイトルはなく、ただのスターウォーズという作品名で、後に「新たなる希望」というサブタイトルがつけられ、以降、シリーズ全てにサブタイトルがつくことに。
作品の要所要所に、日本文化へのリスペクトが見られ、日本映画のオマージュ的な演出も見られる。
作られてから、40年以上経つが、今でも世界中に熱狂的なファンが多くいる作品であり、新作公開ともなると、有給休暇使って映画館に並ぶ人とかいるし、日付変更と同時に上映開始となる『カウントダウン上映』を日本に定着させた作品でもある。
そんなこと言ってる私も、エピソード3公開時、カウントダウンに参加しました。まぁ、未成年でしたが、兄貴と兄貴の嫁ちゃんに頼み込んで、三人で観に行ったのを覚えています。
嫁ちゃんは、さほどスターウォーズに興味がなかったようで、私と兄貴がフガフガ興奮しているのを、軽く引いて見守ってくれてましたwでも、これを機に映画の沼に沈めることに成功し、今では良き仲間に(๑´∀`๑)
たぶん、これからもスターウォーズの新作が公開される度、わが家はちょっとしたお祭り騒ぎになるんだと思う。
配給元が、ルーカス・フィルムでもディズニーでも、新作が作られるのは良いことだ…いいことだよ…