Archの映画レビュー【Diner ダイナー編】


f:id:task_one:20210220134642j:image

題名:Diner ダイナー
原作:平山夢明『ダイナー』
公開:2019年
監督:蜷川実花
出演:藤原竜也
   玉城ティナ
キャッチコピー:
ようこそ 殺し屋専用の食堂ダイナーへ。
美味いメシを食うか? それとも死ぬか?

 

 

<ストーリー>
※映画版はストーリーがないので原作版を掲載してます

金に困ったごく普通の女性オオバカナコは、大金を得るために高額の仕事を安易な気持ちで引き受けてしまう…
しかし、その仕事が原因で死の淵に立たされる。
どうやら手を出してはいけない組織の金に手を出す片棒を担がされたようだ。
一緒に仕事をしていた人が目の前で死んでいくなか、とうとう自分の番が巡ってきて、カナコは必死の命乞いを始める。
『料理が出来ます!』
その言葉を聞いたある人物がカナコを雇うと言い、その場から連れ去られる

次に目覚めると、細部にも拘りが見て取れる『食堂(ダイナー)』と思われる場所にいた。
そこに、一人の男性が…
男の名は『ボンベロ』
この食堂のシェフであり、元一流の殺し屋。
今は、殺し屋稼業を辞め、殺し屋達に料理を振る舞う…そう、ここは殺し屋のための食堂『キャンティーン』なのだ…

カナコの非日常的な生活が始まる


<感想>
…(´Д`)ハァ…
時間が勿体無いと感じたのは、ミラーズ(キーファー・サザーランド主演)以来ですね。

原作とコミックスはとても面白いのに…実写版になると、まともに作れないの?ってくらい改変やらがあり、観れたものじゃなくなるのは…なぜ?
そりゃ、製作サイドでも、スポンサーとの兼ね合いがあるから、自由に創れないのは重々承知してますよ。
でも…原作無視は辞めようよ。
出来るだけ原作設定を変えないようにして、かつ、切るしかない部分については、前後との矛盾や綻びにならないように脚本書いてもらいたいです。
原作があるんだから、最悪、作者や出版社とかと協議して、脚本書いてもいいのでは?


では、感想…美術面から書きますね。

まず…キャンティーンのコレジャナイ感がすごいな…
うん、美術さんの努力はすごいんだけど…その…どこぞのオシャレなバー的な内装、ライト、全てがコレジャナイ感満載ですよ…
そこに、さもコスプレカフェで店員が着てそうな、パステルカラーのメイド服着た玉城ティナさん登場って…
もうね…金のかかったAVの冒頭シーン(皆さんがスキップするところ)でも見せられてるかのような恥ずかしさがこみ上げてきますよ(笑)

…本当、劇場で観なくて良かった…

ただ、美術スタッフさんの技術力は賞賛できるのも事実。
たぶん、ダイナーとかじゃなくて、もっと別の(完全オリジナル脚本とかの)作品とかでなら、マッチするんだと思います。

…(´Д`)ハァ…
では、キャストについてですが、あまりミスキャスト感はなく、そこそこの違和感や不満がありますが、ある意味『納得』する布陣でしたね。
主演の藤原竜也さんは…恩師である蜷川幸雄さんの娘さんだから、仕方なく受けたんだと勝手に解釈しています。おそらく、もう二度と組んで仕事はしないと思います。
もう一人の主演である玉城ティナさんに至っては、ちょい役で出てた『ウレロ☆未体験少女』の時よりは、はるかに演技力がついてると感じたので…まぁ…なんとか見れるかなと…(貞子vs伽椰子?ナニソレ?)

あと…演出がね…
冒頭の、オオバカナコの独白シーンみたいなの…
まぁ、悪くはない。寧ろ、評価は高い。
前情報なしでスタートする人もいるから、こういう計らいは高評価〜
仄暗い…というか、暗めの場所に、一人佇むカナコ。そして、自分の生い立ちや思考について語る…
うん、なんとなくオオバカナコって人物像が掴めそうだぞ…
その、あれだ、周りに気を取られないで、独白に耳を傾ける事が出来ればだけど…

すいません…蜷川実花さん…カナコの前後でフラフラ揺れてるサラリーマン達は何?何をイメージさせたいの?全く意図が分からないから『あ、サラリーマンが出来の悪いダンス踊ってる』としか認識出来ない。

あと…キッドを出すなら、変な合成とかにしないで、子役使いなよ…なぜ、本郷奏多くん?造りがヒドいから違和感の塊よ。まるでマスク2…ゲフンゲフン…

あと、大乱闘スマッシュブラザーズじゃないんだからさ〜
とりあえず『殺し屋いっぱい出せば、画面が賑やかでど派手になるよね〜』っていう、高校生のドリンクバー全部混ぜが最強ムーブみたいなノリはなんなの?
ほとんど印象に残らないよ…
金の使い方…間違えてますよ〜


まぁ、総合的に見れば…観れなくもないけど、金出して観る気にはならないし、地上波でやってても観る事はない。

たぶん、監督である蜷川実花さんの感性と私の感性の歯車は、噛み合わないのだと確信‼